第55回 新潟県小中学校PTA研究大会

平成27年9月26日(土)に第55回 新潟県小中学校PTA研究大会胎内大会に参加しました。

オープニングには胎内市内の小中学校3校のブラスバンド演奏。

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功労者表彰のあと、胎内市の事例発表がありました。
あいさつ運動やふるさとをつくる教育が印象に残りました。

基調講演は、株式会社アビリティトレーニング代表取締役木下晴弘氏。
テーマは「目からウロコの子育て成功法

1965年、大阪府生まれ。
同志社大学卒業後、銀行に就職するが、学生時代大手進学塾の講師経験で得た充実感が忘れられず、退職して同塾の専任講師になる。
生徒からの支持率95%以上という驚異的な成績を誇り、多数の生徒を灘高校をはじめとする超難関校合格へと誘う。
その後、関西屈指の進学塾の設立・経営に役員として参加。「授業は心」をモットーに、学力だけではなく人間力も伸ばす指導は生徒、保護者から絶大な支持を獲得。
以後10年間にわたり、講師および広報・渉外・講師研修など様々な業務を経験。
現在、株式会社アビリティトレーニングの代表取締役として、全国の塾・予備校・学校で、講師・教員向けの授業開発セミナーを実施している。セミナー受講者は14万人を超え、大きな注目を浴びている。

内容をかいつまんで言うと、

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やる気というのはテンション(緊張)とモチベーション(動機)に分けられる。テンションは瞬間的なストレス負荷「勉強しろ!」という外圧によるもので、瞬間的な効果でしかない。モチベーションを上げてやることこそ必要。これは外発的(ご褒美など)なものと内発的(目的意識)とがあり、永続的に有益なのは後者である。「なぜ?」を繰り返し自問していくと見えてくる。

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なぜ保護者が子どもに勉強してほしいのか…

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「なぜ?」を繰り返すと「幸せになってほしい」という想いにいきつく。

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で、「幸せって何?」ということになる。保護者に聞いてみると往々にして上記のようなこたえが帰ってくる。そこで、アメリカのある鉄道会社の社長の逸話が紹介された。

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同期で鉄道会社に入った一人は50ドルの日給をもらうために働いていた。かたや鉄道会社のため、世のため人のために働いていた方は社長に。

【法則1】目的が変われば人生は変わる。

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リサーチした結果、4通りの人生に集約できることがわかった。
①他人を喜ばせた人生
②自分が喜びたかった人生
③結局、他人を喜ばせた人生
④結局、自分が喜びたかった人生

例えばホンダの創設者、本田宗一郎氏。その葬儀にあたって世界中から6万人以上が参列し別れを惜しんだ。彼は、モータリゼーションを通して世界中に喜びを与え続けた。

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【法則②】人に与えたのもは必ず自分に還る。

では、人に多くを与えられる人って?「自分の存在そのものへの承認」が原点。

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【法則③】存在承認が幸せへの第一歩。

まとめ。

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これは、子どもだけではなく大人にもいえること。

「○○ができてお利口ね~」という行動承認ばかりでは、できないことが増えてくれば存在否定になりかねない。そして、存在認証を求め続けるようになり、いじめやモンスター○○など過剰な志向に転化していく可能性が高い。

「あなたがいるだけで幸せなのよ~」という存在承認を与え続けられるのは保護者のみ。これが大切。まず、ここを満たしてあげなければ、他人に幸せを与えられる存在にはなれない。

という感じでした。
この方は数学が専門で、さらに2001年(平成13年)6月8日に小学生無差別殺傷事件が発生した大阪府池田市の大阪教育大学附属池田小学校出身の方。軽妙な語り口の中に、論理性といのちの問題意識がのぞいていました。
さすが、最難関の進学校に大勢送り出し続けた、モチベーションを作り出すプロ。

エッセンスはこちら

少しでも参考になればと思います。

主催の新潟県小中学校PTA連合会の方々、主管された胎内市の関係者の方々に感謝です。