第47回関東ブロックPTA研究大会 横浜大会

平成27年10月24~25日、第47回関東ブロックPTA研究大会 横浜大会に会長が参加してきました。

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テーマは「子どもの生きる力【知・徳・体・公・開】想いをつなぐ教育文明開化」~子どもたちと見すえる未来への船出~
知・徳・体に加え、公共の意識、国際的に開かれた意識を培ってほしいというテーマで、横浜市の教育方針でもあるようです。主催は関東ブロックPTA協議会、主管は横浜市PTA連絡協議会。

1日目は第1分科会「生きる力」

研究テーマは「豊かな経験が「生きる力」を育む!~体験活動で伸びる思考・判断・表現力~

はじめに事例発表。
さいたま市立東宮下小学校「豊かな体験で育む生きる力」~共に行く道 実るふるさと~
PTAと地域が一体となって防災デイキャンプやたてわりあそびを支援。88の会という保護者の支援組織が機能している。防災デイキャンプでは、建築関係者と一緒に地域を回り、危険個所や防災に役立つマップを作成。田植えから稲刈り、収穫したもち米でおこわなどをつくりみんなで食べているそうです。

山梨県大月市立鳥沢小学校「鳥沢小学校・保護者地域支援活動」
裏山を借り受け、山の管理から遠足などの野外活動までトータルで教育活動に活用。
そのサポートをPTAが積極的に行っているそうです。

次に講演会。講演者は上田勝彦 東京海洋大学客員教授。

上田さんは島根県出雲市出身で元漁師。長崎県野母崎漁協所属漁業者を経て平成3年に農林水産省水産庁漁政部加工流通課課長補佐(水産物安全推進)魚食普及・広報担当官。唯一無二な食の伝道師だったが「日本の食卓と魚をつなぎ直す」の信念により実行力をもたせるため「体力と精神力が旺盛なうちに」と3月31日付で水産庁を退職。 愛称「ウエカツ水産」。ニッポンの食の自律を目指し、離れつつある「魚と日本人」をつなぎなおす活動・発信、続けています。

生きる力は食にあり
現在、完全に底を打った状態となっている魚の消費量。
その主な要因として、家庭で魚を調理することを手間として敬遠する人が増えたことや、­肉やジャンクフードなどの濃い味に慣れきってしまった現代の食生活にある。
海に囲まれ約350種類の魚を獲ることができる日本の地理的な条件と、そこに営みを続­けてきた日本人の両方を考えた時、食生産、引いては国のあり方に危機感を覚える。
さらに、東日本大震災によって水産の困窮きわまる状況は、よりはっきりと見えてきた。
離れてしまった魚と人とを今一度つなぎ直す必要を痛感する。もっと魚を食べよう…という内容。

続いてパネルディスカッション。
講演者の上田氏に加え、アウトドア流防災ガイドあんどうりす氏、ナチュラリスト「自然体験教育研究会NEES」代表山田陽治氏(『モリゾー・キッコロ森へいこうよ!』(NHKEテレ)のヒト)が登壇。事例発表者を交えて「生きる力」について知恵を出し合いました。自分の身は自分で守れるように、スキルと知識を磨くサポートが大事という感じでした。

2日目は全体会

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挨拶関係のあと各分科会報告、大会宣言決議があり、記念公演では菊池桃子氏がキャリア教育の視点で「社会構造の今後の課題(人口・経済・政策など)を各々の人生設計のためにどう伝えていくかが大切」と語りました。

次回は茨城県で関東ブロック大会が行われるそうです。

第1分科会の副委員長に聞いたところ、2年前から協力者を募って準備を進め、約100名が皆勤で頑張ってきたとのこと。これが全大会、他の第6分科会まで含めると膨大な事業なのだと思います。関係者の皆さま、おつかれさまでした。そして、ありがとうございました!

ちなみに、平成30年度に新潟県でPTAの全国大会と関東ブロック大会が同時に行われることが決まっています。子どもたちにとってよりよい環境が整うように、私たちも勉強していかなければなりませんねー。